ASDの戯言

40代でASD診断された技術者サラリーマン。生きにくさの記録。

  初老アスペ(ASD)エンジニアの家族・職場などの環境を含めた過去と未来の見通し。



学術論文の採録・掲載の流れ4(経験談)

査読をするのは人間です。

最近は公平な審査のために主に外国の学会が著者、所属部分を隠して査読者に原稿を渡したりします。なぜか?

著者に著名研究者がいたりとか所属の大学でバイアスがかかってしまうことを防ぐためです。

これも万能ではなく、本文中に自分の研究成果を書いたり(これはトリッキー)、背景や技術・研究動向の参考文献に関係する論文を挙げているのが常套手段なので素性がある程度バレテしまいます。

著者や所属を隠す作業は機械的にできますが、参考文献リストまでは査読する側としても手を入れられると困りますし、その作業の自動化が困難です。

 

あ、ここで大事なことを書き忘れていたので記します。リジェクトの判定を下すときには、投稿者に理由を明示しなければいけません。編集者や学会により、1行だけというヒドイところもありますが、基本的にはリジェクトとなった点を指摘します。

・すでに発表されている内容と同等である

・新規性が認められないか弱すぎる

・結果が信じられない(私の場合、一発リジェクトにはせずその根拠となるデータの追加や、原理説明を採録条件にして一旦返します。その回路を実際動作させるために投稿者としては隠しておきたいところがわかってしまいます。案の定、そのデータの提出は無いのですけど)

・論文として体を成していない

だいたいこの辺りが理由ですね。ここも重要な点で査読者はこうしたほうが良いなどのアドバイスをしてはいけません。あくまで学術論文として公開できるかの判定と、多くは足りないデータや説明の追加の指示になります。学会としては活性化のため再投稿を促します。

 

ちなみに、自分で実績を作るための投稿する側のほうが断然しんどいですよ。

 

では。



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