ASDの戯言

40代でASD診断された技術者サラリーマン。生きにくさの記録。

  初老アスペ(ASD)エンジニアの家族・職場などの環境を含めた過去と未来の見通し。



かわいそうな人

再開前の記事にもあったネタです。

ASDが原因なのか、未だにできない能力です。

人を俯瞰(ふかん)で見ること。このことは前回は書いていませんでした。

使い方が合っているか自分でも疑問です。

人間観察の一環で、上から目線で見る。。。ことには変わりないのですがニュアンスがちょっと違います。

普通に話をしていると、相手が攻撃的になったり無茶ぶりな要求をしてきたりということが良くあります。そのようなときに同じ目線で言い返したり、怒りを表に出してしまったりしました。

ああ、この人はこの程度の人なんだな、虚勢を張っているだけなんだな、と分析ができ、距離を取ったり、部下であれば助けてあげたりできれば良いですね。

程度とは、直接的スキルではなく、根本の人間性の部類です。人間性の良い悪いなんて定義できませんし、一般的な常識に基づくものとします。

私の場合は、既に一般常識の一部を欠落している大人なASDですのであくまで個人的な対応を心がけることになります。私に限っては、前述の上から目線対応に近いものとなる危険性があります。

 

最初に、気づかされたのは、社会人になったとき、職場の同輩が15人ぐらいの大きな集団でした。余談ですがバブルがはじけた数年後の最初の就職氷河期の時代です。

血の気の多い同輩が2人、今になって思えば1人は私より強いASD持ちで社会人になっても周囲に迷惑をかけてしまう人でした。2人はいつも口論をしている印象でした。

もう1人の同輩も変わっていることは変わっているのですけどASDかって、、、カテコライズはやめておきます。向上心が高く、表向き謙虚ですが素行は必ずしも良いとは言えないという私の印象でした。

新入社員で寮にいたときです。そのもう1人の同輩と語り合う機会が多く、口論相手の強ASD同輩についての話題になったときです。怒りの念や普段の口論の疲弊などが出てくるものと思われた第一声が「かわいそうな人なんだよ」でした。最初は意味が理解できず、可哀相に相当することがもう1人の同輩の見立てということがわかりました。いつもケンカ腰で口論して熱くなっているのに感情的・短絡的ではなく、しかも蔑んでいる訳でもない「かわいそう」は私にもわかりました。本心は知り得ませんけど。

私にとっては、今までにない展開と考え方で驚きました。もう1人の同輩が熱くなってしまう性格ではあるものの冷静になることができ、さらに角度を変えた見方ができることは私にはない人間性でした。

 

私が未だに習得できない人間的スキルのひとつは、客観的にその人を見たときに器量の小ささが顕著であることを認識したとき、その人とはそういう人だと大人の対応ができること、でしょうか。

 

では。



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